職務経歴書で英語力を伝える書き方|TOEIC・実務経験の例

更新日: 2026/8/10

職務経歴書で英語力をアピールするなら、「TOEIC 850点」とスコアだけを書くより、英語を使った仕事の範囲と成果までセットで記載するのが基本です。

採用側が知りたいのは、試験スコアそのものだけではありません。

  • 英文を読めるのか
  • メールを書けるのか
  • 会議で発言できるのか
  • 顧客・本社と交渉できるのか
  • 契約書や財務資料を扱えるのか

など、応募ポジションで再現できる英語力があるかを確認しています。

そのため、職務経歴書では「資格」と「実務」を分けて書くと伝わりやすくなります。

英語力は3か所に分けて書く

1. 資格・語学欄:スコアと取得時期を書く

TOEICなどの試験は、資格・語学欄に簡潔に記載します。

例:

  • TOEIC Listening & Reading 865点(2026年3月)
  • TOEIC Speaking 160点(2026年2月)
  • IELTS Overall 7.0(2025年11月)

TOEIC L&Rは「聞く・読む」を測るテストで、合否ではなく10〜990点のスコアで表示されます。スピーキングやライティングを業務で使う場合は、L&Rだけで能力全体を説明しようとせず、実務経験やS&Wなど別の材料も添える方が適切です。

IIBCの2022年調査では、人事担当者が評価するTOEIC L&Rスコアの中央値は600点以上でした。一方、これは特定企業の応募条件ではありません。求人票に「TOEIC 800点以上」など明示がある場合は、その条件を優先してください。

2. 職務要約:英語を使った仕事を1文で示す

外資系・グローバル企業へ応募する場合、職務要約の中に英語利用経験を入れると、読み手が早い段階で強みを把握できます。

例:

法人営業として国内外の製造業顧客を担当。シンガポール本社との週次会議、英文提案書の作成、海外顧客との契約条件調整を英語で担当。

ここでは「英語が得意」と書くより、英語を何の業務に使ったかを明示します。

3. 職務詳細:頻度・相手・成果まで書く

英語力を最も具体的に証明できるのは職務詳細です。

たとえば、

  • 海外本社との週次会議を英語で実施
  • 月10〜15件の英文メールで顧客問い合わせに対応
  • 英文契約書の一次レビューと社内法務への論点整理
  • 海外投資家向け資料の英訳・作成
  • 英語による製品デモを月2回実施

のように書きます。

回数や比率を書く場合は、実際に説明できる数字だけを使ってください。

「ビジネス英語」とだけ書かない

職務経歴書でよくある弱い表現は、

英語:ビジネスレベル

だけで終わる書き方です。

「ビジネスレベル」は人によって意味が違うため、採用側が判断しづらくなります。

次の4軸に分解すると具体化できます。

観点 書ける内容
Reading 英文契約書、決算資料、技術資料、リサーチレポート
Writing メール、提案書、議事録、報告書
Speaking 会議、プレゼン、顧客説明、面接
Negotiation 価格、契約条件、スケジュール、投資条件等の調整

たとえば「英語:ビジネスレベル」ではなく、

英語:海外本社との会議・プレゼン、英文メール、英文資料作成で日常的に使用

と書く方が実務のイメージが伝わります。

TOEICスコアは何点から書くべきか

一律の正解はありません。

IIBCが2022年に実施した調査では、TOEIC受験経験者が「履歴書等に記載してよい」と考えるスコアは700点以上が最多だった一方、人事担当者500人が評価すると回答したスコアの中央値は600点以上でした。

ただし、これを「600点あればどの企業でも評価される」と読むのは誤りです。

実際の応募では、

  1. 求人票に必須点数がある → 必須条件を優先
  2. 点数指定がなく英語使用あり → スコア+実務経験を書く
  3. 英語使用実績が強い → スコアより業務内容を厚く書く
  4. スコア取得が古い → 取得年月も明記する

と考えると整理しやすくなります。

スコアは客観的な補助情報として使い、実務経験がある場合は「誰と・何を・どの頻度で・どの成果につなげたか」を職務要約や職務詳細で補足してください。

外資系では「英語ができる」より「英語で何をしたか」

外資系や海外部門の選考では、英語は目的ではなく業務遂行の手段です。

たとえば同じTOEIC 850点でも、

  • 海外本社への月次レポーティング経験
  • 外国人上司との1on1
  • 海外顧客との商談
  • クロスボーダーM&Aの資料作成
  • 英文契約の交渉

がある人と、実務利用経験がない人では、採用側が受け取る情報は異なります。

特に金融・コンサル・管理部門では、「英語を使った専門業務」をセットで書きます。

金融の例

海外運用会社との定例会議、英文運用レポートの読解、投資家向け資料作成を担当。

コンサルの例

APACチームとのプロジェクトで英語会議を週3回実施。海外拠点のデータ収集と経営層向け報告資料の作成を担当。

財務・経理の例

海外子会社5社の月次決算取りまとめ、英文メールによる差異確認、連結パッケージ提出を担当。

英語力が弱く見える5つの書き方

スコアしかない

実務利用があるなら、必ず業務内容を追記します。

「日常会話レベル」だけ

業務で何ができるか分かりません。会議・メール・資料作成などへ置き換えます。

古いスコアの取得年を書かない

取得時期を明記した方が、採用側が現在の能力を判断しやすくなります。

数字を盛る

面接では英語利用場面を深掘りされる可能性があります。実際に説明できる範囲だけを書きます。

応募職種と関係のない英語経験を長く書く

英語力そのものより、応募職種で再現できる経験を優先します。

未経験職種へ応募する場合は、英語だけでなく、応募先で再現できる分析力、顧客対応、プロジェクト推進などのポータブルスキルも同じ職務経歴書の中で整理する必要があります。

職務経歴書にそのまま使える書き方の型

資格欄

TOEIC Listening & Reading 820点(2026年1月)

職務要約

法人向けSaaS営業として国内外の顧客を担当。海外本社との営業会議、英文提案資料作成、契約条件の調整を英語で経験。

職務詳細

・海外本社との週次営業会議に参加し、案件進捗・売上見込みを英語で報告
・海外顧客向け提案書、見積書、導入スケジュールを英文で作成
・英語での顧客折衝を担当し、社内の技術・法務部門との調整を実施

この型なら、「試験で測った英語力」と「仕事で使った英語力」を分けて伝えられます。

職務経歴書全体では、資格欄だけを厚くせず、職務要約と実績欄に英語利用経験を分散して配置すると、スコアと実務の両方を読み手が確認しやすくなります。

まとめ|英語力はスコア+実務のセットで書く

職務経歴書で英語力を伝えるときは、次の順番で整理してください。

  1. TOEIC等のスコアと取得年月
  2. 英語を使う業務の種類
  3. 使用頻度
  4. 誰と英語を使ったか
  5. 英語を使って達成した成果

英語力を過大に見せる必要はありません。採用側が知りたいのは、応募先の仕事で再現できるかどうかです。

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